炭酸ガスレーザー(ほくろ・イボ)

炭酸ガスレーザーは、ほくろ・イボ・盛り上がったしみなどを、皮膚の表面から少しずつ削って取る治療です。

当院は形成外科・皮膚科のクリニックです。取る前に、悪いもの(皮膚がん)が混ざっていないかを確かめ、レーザーで取るか、切って取るか(切除)を、できものの種類と場所でご提案します。

形成外科・皮膚科のクリニックで、医師が診察してから取ります

しくみ対象悪性の見分け切除との違い治ったあとの経過料金リスクよくある質問

はじめに知っておきたいこと

どんな治療?
レーザーの光で、できものを皮膚の表面から少しずつ蒸散させて(削って)取ります。
対象
ほくろ・小さなイボ・脂漏性角化症(年齢とともに出るイボ)・脂腺増殖症・盛り上がった血管腫・盛り上がったしみなど。
費用
ホクロ 1個(〜2mm)3,300円〜・小さなイボ 1個(〜2mm)1,100円〜など(税込)。料金を見る
治ったあと
取ったあとは2週間ほど、ワセリンを塗ってガーゼとテープで保護していただきます。治ったあともしばらく赤みが残り、少しずつ目立たなくなっていきます。経過を見る
知っておきたいこと
深いほくろは、1回で取り切れない・あとで色が戻ることがあります。リスクを見る

炭酸ガスレーザーのしくみ

炭酸ガスレーザーは、波長10,600ナノメートルの光を出すレーザーです。この光は水によく吸収される性質があり、皮膚に当てると、皮膚の中の水分が一気に高い温度になって、組織が蒸散します(削れてなくなります)。

下の図は、レーザーの光が皮膚の水分に吸収されて、表面が浅く削れるようすを表した模式図です。

皮膚の断面の模式図。レーザーの光が水分に吸収されて皮膚の表面が浅く蒸散し、周りに熱で固まった薄い層ができる

削った所のまわりには、熱で固まった薄い層ができます。この層が出血を抑える働きをするため、メスで切る方法に比べて、出血が少なくて済みます。

できものの大きさと深さに合わせて、少しずつ削りながら取ります。

当院のレーザー

当院では、ジェイシス社のウルトラパルスCO2レーザー Edge ONE(エッジワン)を使っています。1ミリ以下の小さな病変にも照射でき、周りの正常な皮膚への影響を抑えながら取ることを目指しています。

Edge ONE は、国内で承認を受けた医療機器です(承認番号 23000BZI00037000・一般的名称 炭酸ガスレーザ)。承認されている使い道には、「病変組織の切除又は蒸散」が含まれます。添付文書では、悪性腫瘍がある所には使わないことが求められているため、取る前に悪いものでないかを確かめます。

しくみの説明は、5学会共同の「美容医療診療指針(令和3年度改訂版)」をもとにしています。

対象になるもの

「ほくろ」「イボ」と呼ばれるものの中には、医学的にはいくつかの種類があります。

種類特徴
ほくろ(色素性母斑)メラニンを作る細胞が集まった良性のできもの。深い所まで細胞が入っていることがある
脂漏性角化症(老人性のイボ)年齢とともに顔や体に出る、茶色〜黒っぽい盛り上がり
軟性線維腫(首イボ・スキンタッグ)首やわきなどにできる、やわらかい小さな突起
脂腺増殖症顔にできる、黄色っぽい小さな盛り上がり
盛り上がった血管腫赤く盛り上がった小さな血管のできもの

ウイルス性のイボについて

手足などにできる、ウイルスによるイボ(尋常性疣贅)は、液体窒素で凍らせる治療などが基本です。日本皮膚科学会のガイドラインでは、炭酸ガスレーザーは、標準の治療が効かなかった場合の選択肢の一つで、保険が使えないことに配慮が要るとされています。

いぼには、ウイルスによるものと、年齢による皮膚のできものなど、いくつかの種類があります。種類によって合う治療が違うため、診察で見分けてご説明します。

取る前に、悪いものでないかを確かめます

ほくろやイボの中には、まれに悪いもの(皮膚がん)が混ざっていることがあります。レーザーで削って取ると、組織が残らないため、あとで顕微鏡で調べる検査(病理検査)ができません。

そのため、取る前に医師が診察し、悪いものでないかを確認します。

早めに受診してほしいほくろ

  • 急に大きくなってきた
  • 形がいびつ・ふちがぎざぎざしている
  • 色にむらがある・にじみ出している
  • 出血する・ジクジクする
  • 足の裏や爪にできて、広がってきた

悪いものが疑われるときは、レーザーではなく、切除して病理検査に出すことをおすすめします。

レーザーと切除(切って取る方法)の違い

炭酸ガスレーザー切除
取り方表面から少しずつ削って取る皮膚を切って取り、縫い合わせる
病理検査組織が残らないため、できない取った組織を調べられる
傷あと小さなへこみ・赤み・色の変化が残ることがある(線状の傷にはならない)線状の傷あとが残る
向いているもの小さく浅いもの・悪いものの心配が少ないもの大きいもの・深いもの・悪いものの心配があるもの
保険自由診療病気として取る場合は保険診療

どちらが優れているということではなく、できものの種類・大きさ・場所と、病理検査が要るかどうかで選びます。

治療の流れ

  1. 受付
    ご予約・ご来院

    ご予約のうえ、ご来院ください。

  2. 診察室
    診察

    できものの種類を診て、悪いものの心配がないかを確かめ、レーザーか切除かをご提案します。

  3. 処置室
    麻酔・照射

    局所麻酔、または氷で冷やしながら照射します。

    できものの大きさと深さに合わせて、少しずつ削って取ります。

  4. お帰り
    テープ・お帰り

    取った所に塗り薬(ワセリン)を塗り、ガーゼとテープで保護してお帰りいただけます。

    2週間後に経過を診察します。

治ったあとの経過とお手入れ

時期経過
取った直後〜1〜2週間ほど取った所は浅いくぼみになり、ジュクジュクしたすり傷のような状態になります。この間は、塗り薬(ワセリン)とガーゼ・テープで保護します
1〜2週間ほどジュクジュクした感じがなくなり、表面に新しい皮膚ができてきます
テープがとれたあと取った所に赤みが残ります。赤みは半年ほどで目立たなくなります(個人差があります)
数か月赤みが引いていく間に、一時的に茶色っぽくなる(色素沈着)ことがあります

お手入れのポイント

  • 1日2回、綿棒でワセリンを塗り、ガーゼとテープを交換してください。
  • テープが濡れたり、はがれたりしたときは、交換してください。
  • このお手入れは2週間続けてください。ジュクジュクした感じが完全になくなり、皮膚がきちんとできるまで続けます。
  • 傷を乾かして、かさぶたにしないようにしてください。かさぶたになると、あとが残る原因になります。
  • 洗顔は、テープの上からしてください。取った所はこすらないでください。マッサージなど、強い刺激はさけてください。
  • 当日の入浴・シャワーはできますが、長い入浴・サウナ・激しい運動などはひかえてください。
  • 紫外線対策をしっかりしてください。皮膚ができたあとも、赤みが引くまでは紫外線対策を続けてください。色素沈着が起こりにくくなります。
  • 痛み・赤み・腫れが強くなる、膿が出るなど、いつもと違うときはご連絡ください。
  • メイクは、表面に皮膚ができてからできます。時期は、診察のときにご案内します。

料金

炭酸ガスレーザー(税込)

ホクロ・脂腺増殖症・隆起した血管腫1個(〜2mm)3,300円
1mm増すごとに 1,100円
シミ・脂漏性角化症1個(〜5mm)5,500円
1mm増すごとに 550円
小さなイボ1個(〜2mm)1,100円

炭酸ガスレーザーで取る治療は、自由診療です。取り残しや再発で2回目の照射をする場合も、料金がかかります。悪いものの心配があるときなど、病気として切除する場合は保険診療になります。治療回数・治療期間:個人差があります。診察のうえでご案内します。別に、診察料(初診 3,300円・2回目以降の来院ごとに再診 1,650円・税込)がかかります。ほかの料金は料金表をご覧ください。

リスク・副作用

起こりうるリスク・副作用
  • 治癒後しばらく赤みが残ります。赤みは半年ほどで目立たなくなります。
  • 取った所が、小さくへこむ・白く抜ける(色素脱失)・茶色っぽくなる(色素沈着)ことがあります。
  • ほくろの細胞は深い所まで入っていることがあり、1回で取り切れない・あとで色が戻る(再発する)ことがあります。特に深いほくろで起こりやすいとされています。
  • 出血することがあります。
  • まれに、傷に細菌がついて赤く腫れる(感染)ことや、傷あとが盛り上がる(ケロイド・肥厚性瘢痕)ことがあります。鼻と上唇の間のほくろは、ケロイドになりやすいとされています。
  • これらの症状が出たときは、ご連絡ください。
この施術を受けられない方
  • 妊娠中、授乳中の方は施術をお受けいただけません。
  • 上記のほか、診察のうえ医師が不適当と判断した場合は、施術をお断りすることがあります。
このほか、施術を受けられないことがある方(診察の前にお知らせください)
  • 心臓の病気がある方、ペースメーカーや埋め込み式の除細動器を使っている方
  • 糖尿病の合併症がある方
  • 膠原病など、自己免疫の病気がある方
  • 血が止まりにくい病気がある方、ワーファリン・アスピリンなど血液をさらさらにする薬(抗凝固薬など)を飲んでいる方
  • ステロイドや免疫抑制剤で治療中の方
  • いま治療中の病気がある方
  • 薬にアレルギーがある方
  • 光過敏症の方
  • 施術する所に、腫れ・炎症・感染症がある方
  • 治療する所に、金の糸や金属のプレート、シリコンが入っている方
  • 最近、ヒアルロン酸の注入やスレッドリフト(糸リフト)を受けた方
  • ケロイドがある所への治療を希望される方、ケロイド体質の方
  • ヘルペス(ヘルペスウイルス)に感染している方
  • 日焼けをしている方
  • 治療する所に入れ墨(タトゥー)がある方

ほくろなどの色が残る・戻ってくる理由

ほくろの細胞は、皮膚の深い所まで入っていることがあります。

そのため、深いほくろでは、1回で取り切れずに色が残ることや、あとで色が戻ることがあります。取り残しや再発は、多くは数か月から1年ほどで、傷あとの中に色が出てくる形で見つかります。色が戻ってきたら、2回目の照射か切除をご相談します。

傷あとの外まで色が広がる・急に大きくなる・形や色が変わる・出血する、などのときは、早めに受診してください。

リスクと取り残しの説明は、美容医療診療指針(5学会・令和3年度改訂版)と日本皮膚科学会の皮膚科Q&A などをもとにしています。

よくある質問

どのくらいの大きさのほくろが取れますか?
小さく浅いものが向いています。大きいもの・深いものは、切除をご提案することがあります。
1回で取れますか?
浅いものは1回で取れることが多い一方、深いほくろは1回で取り切れない・あとで色が戻ることがあります。色が戻ったら、2回目の照射か切除をご相談します。
傷あとは残りますか?
取ったあとは赤みが残り、少しずつ目立たなくなっていきます。小さなへこみや、色の変化が残ることがあります。必要以上に深く削らないようにしています。
痛みはありますか?
小さく浅いものの場合は、氷で冷やしながら照射します。深いものの場合は、局所麻酔をして照射します。麻酔の注射のときにチクッとした痛みがあります。
取ったほくろは検査に出しますか?
レーザーで取ると組織が残らないため、検査(病理検査)はできません。悪いものの心配があるときは、切除して検査に出すことをおすすめします。
保険は使えますか?
炭酸ガスレーザーで取る治療は、自由診療です。悪いものの心配があるときなど、病気として切除する場合は保険診療になります。
テープはいつまで貼りますか?
ワセリンを塗ってガーゼとテープで保護するお手入れを、2週間続けていただきます。ジュクジュクした感じが完全になくなり、皮膚がきちんとできるまで続けてください。
メイクはいつからできますか?
テープがとれて、表面に皮膚ができてからご案内します。
顔以外のほくろやイボも取れますか?
取れます。首イボ(軟性線維腫)など、体のできものもご相談ください。
イボはまたできますか?
年齢とともに出るイボ(脂漏性角化症)は、別の場所に新しくできることがあります。取ったものと同じ所に出ても、再発とは限りません。
妊娠中・授乳中でも受けられますか?
妊娠中、授乳中の方は施術をお受けいただけません。

料金表・アクセス

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〈診療時間〉
月・火・水・金 9:30~17:30 / 土曜 10:00~13:30
※受付は診察終了の30分前までです。
※営業日が祝日でも、原則営業しております。

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当院は保険・自費診療とも完全予約制となります。
当日診療ご希望の際はお電話を頂ければと存じます。

※お問合せメールを利用した固有のサービスに関する営業メールはお断りします。