ケミカルピーリングとは
肌は、一番奥の層で新しい細胞が作られ、少しずつ表面へ押し上げられて、最後は角質(角層)となってはがれ落ちます。この入れかわりを「ターンオーバー(肌の生まれ変わり)」といいます。
年齢や肌の状態によってこの流れがとどこおると、古い角質が厚くたまり、毛穴がつまったり、肌がくすんだり、ざらついたりします。ケミカルピーリングは、薬剤で古い角質をはがれやすくして、この流れを助ける施術です。
下の図は、古い角質がたまった肌に薬液を塗り、不要な角質が取れて表面が整うまでの流れを表した模式図です(治った肌の見本ではなく、流れの図です)。

塗った薬剤は、古い角質どうしのつながりをゆるめます。古い角質がはがれると、毛穴の入り口のつまりがとれやすくなり、肌の表面がなめらかに整っていきます。
どこまで作用するか(深さ)
下の図は、ケミカルピーリングの薬剤が作用する深さを表した模式図です。

ピーリングは、薬剤の種類と濃さによって、作用する深さが変わります。日本皮膚科学会のガイドラインでは、角層だけに作用するもの、表皮まで作用するもの、さらに深いものと、深さで分けています。
当院で行うのは、サリチル酸マクロゴールを使い、肌の表面の不要な角質だけをはがす、角層に作用するピーリングです。深い所まで作用するピーリングは行っていません。
医療機関で行うピーリングと、市販の角質ケアの違い
ケミカルピーリングは、業として行えば医業に当たるとされています(厚生省 平成12年6月9日 医事第59号・ガイドラインより)。医療機関では、医師が肌の状態を診たうえで、薬剤の種類・塗る所・時間を決めて行います。
市販の角質ケアの化粧品とは、使う薬剤や濃さが違います。強い刺激が出たとき・肌に異常が出たときに、その場で医師が診察して対応できます。
しくみと深さの説明は、日本皮膚科学会「ケミカルピーリングガイドライン(改訂第3版)」をもとにしています。
当院で使う薬剤
ケミカルピーリングに使う薬剤には、いくつかの種類があり、薬剤によって作用の強さや深さが違います。
当院で使う薬剤は、サリチル酸マクロゴールです。サリチル酸を、肌にしみこみにくい基剤(マクロゴール)に溶かした薬剤で、肌のいちばん外側の角層に作用します。
薬剤は、塗る時間と量を守って使います。肌の状態を見て、使うかどうか・どこに塗るかを医師が判断します。
- ピーリングには、サリチル酸マクロゴールを使っています。ピーリング用としては国内の承認を受けていない、未承認医薬品です。
- 国内の販売事業者から仕入れています。
- 同じ成分のサリチル酸は、皮膚の病気(角化症など)の薬として国内で承認されていますが、ピーリング用の承認品は見つかっていません。
- 海外でのピーリング用の承認は確認できていないため、まだ分かっていないリスクがある可能性もあります。
- 国の副作用の救済制度(医薬品副作用被害救済制度など)は、承認された薬を承認どおりに使った場合が対象のため、対象外です。
向く悩み
- ニキビ
- 肌の角質
- 肌のくすみ
- 肌のざらつき
- 毛穴の開き、黒ずみ
ケミカルピーリングは、肌の表面に作用する施術です。深いしわ・たるみ・肝斑・深い所のしみは、ピーリングだけでは変化が出にくく、ほかの治療を考えます。
日本皮膚科学会のガイドラインでは、肝斑に対するケミカルピーリングは「十分な根拠がない」とされています。肝斑が気になる方は、診察でご相談ください。
ニキビとケミカルピーリング
ニキビの治療は、まず保険診療の塗り薬・飲み薬(標準の治療)が基本です。当院でも、保険診療でニキビの治療を行っています。
日本皮膚科学会の尋常性痤瘡(ニキビ)の治療ガイドラインでは、ケミカルピーリング(グリコール酸・サリチル酸マクロゴール)は、標準の治療が効かない、あるいは行えない場合の「選択肢の一つ」とされています。また、保険が使えない治療であることに配慮する必要があるとされています。
そのため当院では、ニキビのご相談では、まず保険診療の治療をご案内し、ご希望や肌の状態に合わせて、ピーリングを組み合わせることを考えます。
ニキビ跡について
ニキビ跡のへこみ(クレーター)は、皮膚の深い所の変化のため、浅いピーリングでは変化が出にくいことがあります。ニキビ跡の赤み・色素沈着・へこみは、それぞれ合う治療が違うため、診察で見分けます。
ほかの施術との組み合わせ
ピーリングのあとは、古い角質がとれて、肌に成分がなじみやすい状態になります。当院では、ピーリングとエレクトロポレーション・イオン導入を組み合わせた「ニキビコース」もあります(ニキビ・ニキビ跡の治療)。
施術の流れ
ご予約・ご来院ご予約のうえ、ご来院ください。
医師の診察肌の状態を診て、ピーリングが合うか・塗る所・注意することをご説明します。
洗顔・ピーリングメイクと皮脂を落としてから、薬剤を塗ります。塗っている間、多少ピリピリ感じることがあります。決まった時間をおいてから、薬剤をふき取り・洗い流します。
施術の時間は、10〜15分ほどです。
組み合わせ(ご希望の方)ピーリングのあとに、イオン導入・エレクトロポレーションで美容成分を入れる施術を組み合わせることもできます。ピーリングのあとは、古い角質がとれて、美容成分が肌になじみやすい状態になります。組み合わせる施術の費用は、料金表をご覧ください。ご自宅での保湿のお手入れに、パックを組み合わせるのもおすすめです。パックは、受付・オンラインショップでお買い求めいただけます。
保湿・お帰り保湿をして、日焼け止めを塗ってお帰りいただけます。施術の当日は、日焼け止めだけを塗ってください。メイクは翌日からできます。
ダウンタイム(施術のあと)
| 出ること | 経過 |
|---|---|
| 赤み・腫れ・むくみ | 施術のあと、一時的に出ることがあります。多くは時間とともに落ち着きます |
| ひりひり感・かゆみ | 塗っている間に多少ピリピリしたり、施術のあとにひりつき・かゆみが出たりすることがあります |
| 乾燥・皮むけ | 古い角質がとれるため、一時的に乾燥したり、細かく皮がむけたりすることがあります |
| 水ぶくれ | 施術のあとに、水ぶくれができることがあります |
| ニキビが一時的に出る | 施術のあと、一時的にニキビが悪化することがあります |
肌のトラブルが続くときは、ご連絡ください。
施術のあとに気をつけること
- 当日の入浴・シャワーはできますが、長い入浴・サウナ・激しい運動は控えてください。
- メイクは翌日からできます。施術の当日は、日焼け止めだけを塗ってください。
- 施術のあとの肌は、紫外線の影響を受けやすくなっています。日焼け止め・帽子などで、しっかり紫外線対策をしてください。
- 乾燥しやすいため、保湿を十分に行ってください。
- 肌を強くこすったり、マッサージやスクラブ洗顔をしたりなど、肌に強い刺激を与えないでください。
- 角質をはがす作用のあるニキビの薬(アダパレンなど)、ピーリング剤を含む化粧品、トレチノイン・レチノールなどを使っている方は、施術のあと3日間ほど使うのをやめてください。飲み薬のレチノイドを使っている方は、医師と相談してください。
- 施術の間隔は、肌の状態を見てご案内します。効果や、効果を感じるまでの期間・回数には個人差があります。
- 1回では変化を感じにくいことがあり、くり返しの施術が必要です。
- 赤みやひりひりが強くなった・水ぶくれができた、などのときは、ご連絡ください。
料金
税込・自由診療(保険適用外)。
ケミカルピーリング(税込)
| 部位 | 1回 | 3回 | 6回 |
|---|---|---|---|
| 全顔 | 11,000円 | 29,700円 | 52,800円 |
| 背中上部 | 16,500円 | 46,200円 | 79,200円 |
| 背中全部 | 27,500円 | 79,200円 | 145,200円 |
治療回数・治療期間:個人差があります。診察のうえでご案内します。別に、診察料(初診 3,300円・2回目以降の来院ごとに再診 1,650円・税込)がかかります。ほかの料金は料金表をご覧ください。
リスク・副作用
- 施術のあと、一時的に赤み・腫れ(むくみ)が生じることがあります。
- ひりひり感・かゆみ・乾燥・皮むけ・かさぶた・水ぶくれが出ることがあります。
- 一時的にニキビが悪化したり、毛穴が目立ったりすることがあります。
- 薬剤によるアレルギーが起こることがあります。
- 色素沈着(茶色くなる)・色素脱失(白く抜ける)が起こることがあります。
- まれに、水ぶくれ・ただれ・傷あと(瘢痕)・感染(単純ヘルペスがまた出るなど)が起こることがあります。
リスクの一覧は、日本皮膚科学会「ケミカルピーリングガイドライン(改訂第3版)」の「施術中・施術後にみられ得る所見」をもとにしています。
受けられない方・相談が必要な方
- 妊娠中、授乳中の方、アレルギー、アトピーなどの炎症がある方は施術をお受けいただけません。
- 上記のほか、診察のうえ医師が不適当と判断した場合は、施術をお断りすることがあります。
- 日焼けをしている方・日焼けをさけるのが難しい方
- ケロイド体質の方
- 塗る所に、ヘルペス・細菌・カビ(真菌)などの感染がある方
- 塗る所に、手術や放射線治療を受けたことがある方
- アダパレンなどのレチノイドの塗り薬・飲み薬を使っている(使っていた)方
- ほかの病気で治療中の方・免疫の働きが弱くなる薬を使っている方
- ピーリングの薬剤で、かぶれやじんましんが出たことがある方
- 心臓の病気がある方、ペースメーカーや埋め込み式の除細動器を使っている方
- 糖尿病の合併症がある方
- 膠原病など、自己免疫の病気がある方
- 出血しやすい病気がある方、ワーファリン・アスピリンなど血を固まりにくくするお薬を飲んでいる方
- ステロイドや免疫抑制剤で治療を受けている方
- いま治療を受けている病気がある方
- お薬にアレルギーがある方
- 光過敏症の方
- 治療する所に腫れ・炎症・感染症がある方
- 治療する所に金の糸・金属のプレート・シリコンが入っている方
- 最近、ヒアルロン酸の注入やスレッドリフト(糸リフト)を受けた方
- ケロイドがある所への治療を希望する方、ケロイド体質の方
- ヘルペスウイルスに感染している方
- 日焼けをしている方
- 治療する所に入れ墨(タトゥー)がある方
「お知らせいただきたい方」は、日本皮膚科学会のガイドラインの「適応に注意を要する人」をもとにしています。
よくある質問
- 痛みはありますか?
- 塗っている間に、ひりひり・ちくちくすることがあります。感じ方には個人差があります。強く感じるときは、すぐにお伝えください。
- ダウンタイムはありますか?
- 一時的に赤み・腫れが出ることがあります。乾燥・ひりつき・かゆみ・皮むけ・水ぶくれ・一時的なニキビの悪化が出ることもあります。くわしくはダウンタイムをご覧ください。
- 施術のあと、すぐにメイクできますか?
- メイクは翌日からできます。施術の当日は、日焼け止めだけを塗ってください。
- どんな薬剤を使いますか?
- 当院では、サリチル酸をマクロゴールという基剤に溶かした、サリチル酸マクロゴールを使っています。
- ニキビはピーリングで治りますか?
- ニキビの治療は、保険診療の塗り薬・飲み薬が基本です。ピーリングは、標準の治療が効かない・行えない場合などの選択肢の一つです。肌の状態に合わせて、診察でご相談します。
- ニキビができている時でも受けられますか?
- 肌の状態によります。炎症が強いときは、先に保険診療の治療で落ち着かせることがあります。診察で判断します。
- 何回くらい受ければいいですか?
- 決まった回数はありません。1回では変化を感じにくいことがあり、くり返しの施術が必要です。効果や回数には個人差があるため、肌の状態を見ながら、続けるかどうかを診察でご相談します。
- 敏感肌でも受けられますか?
- 肌の状態によります。アレルギー・アトピーなどの炎症がある方は施術をお受けいただけません。診察で肌の状態を確かめます。
- 肝斑にも効きますか?
- 日本皮膚科学会のガイドラインでは、肝斑に対するケミカルピーリングは十分な根拠がないとされています。肝斑は、飲み薬・塗り薬などほかの方法を考えます。
- 背中にもできますか?
- 背中上部・背中全部の料金があります。料金をご覧ください。
- 男性でも受けられますか?
- 受けられます。ニキビ・毛穴のご相談は、男性の方も多くいらっしゃいます。
- 妊娠中・授乳中でも受けられますか?
- 妊娠中、授乳中の方は施術をお受けいただけません。
- 電話でのお問い合わせ・ご相談はこちら
-
- 06-6352-8008
- 《受付時間》9:30 - 17:00
〈診療時間〉
月・火・水・金 9:30~17:30 / 土曜 10:00~13:30
※受付は診察終了の30分前までです。
※営業日が祝日でも、原則営業しております。
- Webからのご予約・ご相談はこちら
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当院は保険・自費診療とも完全予約制となります。
当日診療ご希望の際はお電話を頂ければと存じます。※お問合せメールを利用した固有のサービスに関する営業メールはお断りします。
