脂肪溶解注射(チンセラプラス)

フェイスラインやあご下などの、気になる部分の脂肪に、薬を注射する治療です。当院では、デオキシコール酸を配合したチンセラプラスを使っています。

当院は形成外科のクリニックです。気になる所が脂肪によるものか、皮膚のたるみや骨格、筋肉によるものかを診察で見きわめ、注射が合うかどうかを確かめてからご提案します。チンセラプラスは国内未承認の医薬品で、自由診療です。

形成外科のクリニックで、医師が診察し、注射を行います

しくみ使う薬対象流れ起こりうること受けられない方ほかの方法費用よくある質問

はじめに知っておきたいこと

どんな治療?
皮膚の下の脂肪の層に、脂肪細胞にはたらく薬を注射する治療です。切らずに行います。
使う薬は?
デオキシコール酸を配合したチンセラプラスです。国内で承認を受けていない医薬品です。くわしく見る
向いているのは?
皮膚のたるみではなく、皮膚の下の脂肪によって、ふくらみが気になる方です。対象を見る
回数は?
1回で終わることもあれば、何回か重ねることもあります。回数や間隔は、状態を見てご案内します。
費用は?
自由診療です。量によって料金が変わります。費用を見る

脂肪溶解注射のしくみ

皮膚の下には、脂肪細胞が集まった脂肪の層(皮下脂肪)があります。脂肪溶解注射は、この脂肪の層に薬を注射して、脂肪細胞にはたらきかける治療です。

下の図は、皮膚の断面で、注射する層を表した模式図です。

皮膚の断面の模式図。真皮と筋肉の間にある脂肪の層の中だけに注射する

図のように、薬は脂肪の層の中に入れます。皮膚のすぐ下(真皮)や、その下の筋肉には入れないようにします。浅すぎる所に入ると、皮膚の傷みやしこりの原因になることがあるため、医師が部位と深さを確かめながら注射します。

下の図は、脂肪細胞を拡大した模式図です。

脂肪細胞の拡大の模式図。薬の液がはたらいて、脂肪細胞の膜が壊れた状態

デオキシコール酸は、もともと体の中で脂肪の消化を助けている成分(胆汁酸)の一種です。注射した所では、脂肪細胞を包む膜にはたらいて、細胞を壊すと考えられています。

壊れた細胞は、そのあと時間をかけて体の中で片づけられていきます。注射した所には、炎症(腫れ・熱っぽさ)が起こり、少しずつ落ち着いていきます。変化が見えてくるまでの時間や、変化の大きさには個人差があります。

顔の脂肪と、年齢による見え方の変化

顔の脂肪は、1つのかたまりではなく、いくつかの区画に分かれて、皮膚の下に重なっています。年齢を重ねると、ある所の脂肪はやせ、ある所の脂肪は下がったり厚く見えたりして、顔の輪郭の見え方が変わっていきます。

たとえば、頬の高い所の脂肪がやせて下がると、フェイスラインの下のほうにもたつきが出て、脂肪が増えたように見えることがあります。この場合、もたつきの所の脂肪を減らすだけでは、頬の高い所のこけが目立つことがあります。

そのため、脂肪溶解注射は、どこの脂肪を減らすと全体のバランスが整うかを考えて、範囲をしぼって行います。脂肪が少ない方や、頬がこけやすい方には、ほかの方法をおすすめすることがあります。

当院で使う薬

当院では、脂肪溶解注射の薬として、チンセラプラスを使っています。チンセラプラスは0.8%のデオキシコール酸を配合した製剤です。顔にも体にも、同じチンセラプラスを使います。

チンセラプラスは、国内で承認を受けていない医薬品です。当院の医師の判断で、個人輸入しています。国内未承認の医薬品であることを、施術の前にご説明します。

チンセラプラスについて(国内未承認の医薬品)
  • チンセラプラスは、国内で医薬品医療機器等法上の承認を受けていない医薬品です。
  • 当院の医師の判断により、医師免許に基づき、海外メーカーの製品を個人輸入しています。輸入は、国内の正規代理店を通して行っています。個人輸入された医薬品等のリスクについては、厚生労働省の案内ページ「個人輸入において注意すべき医薬品等について」(https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/index.html)をご覧ください。
  • チンセラプラスについて、重大なリスクが明らかになっていない可能性があります。

脂肪溶解注射として使われる薬には、いろいろな製品があり、製品によって成分や濃さが違います。当院で扱っているのは、チンセラプラスだけです。

対象となるお悩みと部位

脂肪溶解注射が向くのは、皮膚の下の脂肪によって、ふくらみが気になる所です。

部位気になる見え方
フェイスライン・頬頬の下のほうやフェイスラインの、脂肪によるふくらみ
あご下あごの下の脂肪によるふくらみ(二重あご)
体二の腕・おなか・ウエスト・お尻・太ももなどの、部分的な脂肪

脂肪ではない原因のとき

フェイスラインのもたつきや二重あごに見えるものでも、原因が脂肪ではないことがあります。皮膚のたるみが主な原因のときは、引き上げる治療(糸やハイフなど)が向くことがあります。かむ筋肉(咬筋)の発達によるエラの張りには、ボトックス注射が向くことがあります。骨格によるものは、注射では変わりません。

診察では、つまんで脂肪の厚みを確かめたり、表情や姿勢で見え方が変わるかを見たりして、どの方法が合うかを考えます。

なお、脂肪溶解注射は、体重を減らす治療ではありません。部分的なふくらみに対して用いるものです。

部位ごとのポイント

頬・フェイスライン

頬の下のほうからフェイスラインにかけては、脂肪のほかに、皮膚のたるみや、かむ筋肉、あごの骨の形が、見え方に関わります。脂肪が主な原因の所に、範囲をしぼって注射します。

頬の高い所や、目の下に近い所は、脂肪が減ると、かえってこけて見えたり、年齢が上に見えたりすることがあるため、注射する範囲を慎重に決めます。

あご下

あご下は、首を曲げたときや、うつむいたときに、ふくらみが目立ちやすい所です。あご下の脂肪のほかに、首の皮膚のたるみや、あご先の骨の小ささが、二重あごに見える原因になっていることもあります。

あご下の近くには、口元を動かす神経が通っています。注射する範囲は、あごの骨の縁から少し離した所にとどめます。

体

二の腕やおなか、ウエスト、お尻、太ももなどの、部分的な脂肪に用いることがあります。体は顔より範囲が広いため、使う量が多くなります。体の脂肪は、食事や運動、体重の変化の影響も受けるため、生活の見直しとあわせて考えます。

注射でできること・できないこと

脂肪溶解注射は、注射した所の脂肪細胞にはたらきかける治療です。注射しなかった所の脂肪には、はたらきません。部分的なふくらみを整えることを目指す治療で、全身の脂肪を減らしたり、体重を落としたりするものではありません。

また、皮膚のたるみを引き上げる力はありません。脂肪が減ったあとに、皮膚のゆとりが目立つことがあるため、たるみがある方は、引き上げる治療との組み合わせを考えることがあります。

注射した所の脂肪細胞が減っても、そのあとの食事や生活によって、残った脂肪細胞が大きくなることはあります。治療の前と後の生活も、見え方に関わります。

カウンセリングでお聞きすること

  • いちばん気になる所と、どのくらいの変化を望んでいるか
  • 体重の変化(最近増えた・減った)と、これからの予定
  • これまでに受けた美容の施術(糸・ヒアルロン酸・ボトックス・脂肪溶解注射など)と、その時期
  • 持病・飲んでいるお薬・アレルギー・妊娠や授乳の予定
  • 大切な予定(結婚式・撮影・旅行など)の日

体重が大きく変わっている途中の方は、変化が落ち着いてから考えるほうがよいことがあります。また、腫れや内出血が出ることがあるため、大切な予定がある方は、その日から逆算して施術の日を決めます。

ほかの施術を受けたことがある所は、糸や注入物の位置によって、注射の範囲を変えることがあります。分かる範囲でお知らせください。

施術の流れ

ステップ内容
1 カウンセリング・診察気になる部位をお聞きし、脂肪の厚み・皮膚のたるみ・骨格を見ます。持病・お薬・妊娠や授乳の有無、アレルギーをお聞きします。
2 ご説明・同意国内未承認の医薬品であること、注射する量と部位、起こりうること、費用をご説明し、同意をいただきます。
3 デザイン注射する範囲に印をつけます。
4 注射細い針で、脂肪の層に少しずつ注射します。注射のときのチクッとした痛みや、薬が入るときのしみるような感じがあります。痛みが心配な方は診察でご相談ください。施術の時間は、注射する範囲と量によって変わります。
5 注射のあと注射した所の腫れや赤みを確かめて、お帰りいただきます。当日の過ごし方をお伝えします。
6 経過腫れが落ち着いたあとに変化を見て、次の注射を考えるかどうかをご相談します。

回数と間隔の考え方

変化の出方には個人差があり、1回で満足される方もいれば、何回か重ねる方もいます。効果には個人差があるため、予定より多い回数の注射が必要になることもあります。注射のあとは、腫れや炎症が落ち着くのを待ってから、次の注射を考えます。

量を多くすれば早く変わる、というものではありません。一度にたくさん入れると、腫れやしこりが強く出ることがあるため、部位に合った量を守ります。回数や間隔は、注射のあとの経過を見て、そのつどご案内します。

起こりうること

時期・部位起こりうること
注射した所赤み・腫れ・熱感・内出血・かゆみ・痛み・鈍い痛み(鈍痛)
数日から数週間しこり・硬さ・押したときの痛み・感覚の鈍さ
顔・あご下まれに、口元が一時的に動かしにくい・笑ったときの左右差(近くを通る神経への影響)
そのほか左右差・凹凸・皮膚の傷み・感染・アレルギー症状

注射した所は、腫れや熱っぽさが出るのが一般的です。腫れの程度や続く時間には個人差があります。しこりは、まれに長引くことがあります。

治療の効果には個人差があります。

強い痛み、皮膚の色が白っぽくなる・黒ずむ、熱が出る、口元が動かしにくい、などのときは、すぐにご連絡ください。

注射のあとの経過

時期起こりやすいこと
注射の当日〜数日注射した所に、腫れ・熱っぽさ・赤み・痛みが出ることがあります。あご下では、首まわりがきつく感じることがあります。
数日〜数週間腫れが少しずつ引いていきます。鈍い痛みや、押すと痛む・硬い・しこりがある、と感じることがあります。しこりは、まれに長引くことがあります。内出血が出たときは、黄色っぽく変わりながら薄くなっていきます。
腫れが落ち着いたあと変化を確かめて、次の注射を考えるかどうかをご相談します。

腫れや硬さの程度、落ち着くまでの時間には個人差があります。表の内容より強い症状や、長く続く症状があるときは、ご連絡ください。

受けられない方・ご相談が必要な方

  • 妊娠中・授乳中の方(受けられません)
  • 注射する所に、湿疹・傷・感染・できものがある方
  • 薬の成分にアレルギーを起こしたことがある方
  • 血液をさらさらにするお薬を飲んでいる方・出血しやすい方
  • 顔の神経の病気や、飲み込みにくさのある方(顔・あご下)

持病やお飲みのお薬がある方は、診察のときに必ずお知らせください。

このほか、治療を受けられないことがある方

次に当てはまる方は、治療を受けられないことがあります。診察の前にお知らせください。

  • 心臓の病気がある方、ペースメーカーや埋め込み式の除細動器を使っている方
  • 糖尿病の合併症がある方
  • 膠原病など、自己免疫の病気がある方
  • 出血しやすい病気がある方、ワーファリン・アスピリンなど血を固まりにくくするお薬を飲んでいる方
  • ステロイドや免疫抑制剤で治療を受けている方
  • いま治療を受けている病気がある方
  • お薬にアレルギーがある方
  • 光過敏症の方
  • 治療する所に腫れ・炎症・感染症がある方
  • 治療する所に金の糸・金属のプレート・シリコンが入っている方
  • 最近、ヒアルロン酸の注入やスレッドリフト(糸リフト)を受けた方
  • ケロイドがある所への治療を希望する方、ケロイド体質の方
  • ヘルペスウイルスに感染している方
  • 日焼けをしている方
  • 治療する所に入れ墨(タトゥー)がある方

注射のあとの過ごし方

注射した所は、腫れや熱っぽさが出ることがあります。気になるときは、清潔なタオルで包んだ保冷剤などで、軽く冷やしてください。

注射した所のお化粧は、翌日からできます。当日の入浴・シャワーはできますが、長い入浴・サウナ・激しい運動は控えてください。当日は、注射した所を強くもんだり押したりしないでください。

翌日からは、適度な入浴や運動、リンパの流れを助けるような軽いマッサージをおすすめしています。

あご下やフェイスラインに注射したあとは、腫れのため、首まわりがきつく感じることがあります。腫れが続く・強くなる、口元が動かしにくい、などのときは、ご連絡ください。

当院のほかの方法との違い

方法しくみおもに向く悩み
脂肪溶解注射脂肪の層に薬を注射して、脂肪細胞にはたらきかける部分的な脂肪のふくらみ
ハイフ(HIFU)超音波の熱を皮膚の奥に届ける皮膚のたるみ・引きしめ
スレッドリフト(糸)皮膚の下に糸を入れて、組織を引き上げるたるみによるもたつき
ボトックス注射(エラ)かむ筋肉の働きを弱める筋肉の発達によるエラの張り

フェイスラインのもたつきは、脂肪・たるみ・筋肉・骨格がいくつか重なっていることが多くあります。どの方法を、どの順で組み合わせるかを、診察でご相談します。スレッドリフトのページもご覧ください。

費用(自由診療)

部位量費用(税込)
顔1cc13,200円
顔3cc37,950円
顔5cc60,500円
顔10cc110,000円
顔15cc148,500円
ボディ8cc×1回60,500円
ボディ8cc×3回181,500円
ボディ16cc×1回110,000円
ボディ16cc×3回330,000円

自由診療のため、健康保険は使えません。治療回数・治療期間は個人差があります。診察のうえでご案内します。

料金表を見る

よくある質問

脂肪溶解注射は、どんな人に向いていますか?
皮膚のたるみではなく、皮膚の下の脂肪によって、部分的なふくらみが気になる方に向いています。向くかどうかは、診察で確かめます。
1回で変わりますか?
変化の出方には個人差があり、1回で満足される方もいれば、何回か重ねる方もいます。予定より多い回数の注射が必要になることもあります。経過を見てご案内します。
痛みはありますか?
細い針で注射します。注射のときのチクッとした痛みや、薬が入るときのしみるような感じがあります(感じ方には個人差があります)。痛みが心配な方は診察でご相談ください。
腫れますか?
注射した所は、腫れや熱っぽさが出るのが一般的です。程度や続く時間には個人差があります。
注射のあと、仕事や学校に行けますか?
行くことができます。腫れや内出血が出ることがあるので、大切な予定の直前は避けると安心です。
体重は減りますか?
体重を減らす治療ではありません。部分的なふくらみに対して用いるものです。
チンセラプラスは安全な薬ですか?
国内で承認を受けていない医薬品で、重大なリスクが明らかになっていない可能性があります。起こりうることを、施術の前にご説明します。
妊娠中・授乳中でも受けられますか?
受けられません。
ほかの施術と同じ日に受けられますか?
組み合わせによります。診察でご相談ください。
運動やお風呂はいつからできますか?
当日の入浴・シャワーはできますが、長い入浴・サウナ・激しい運動は控えてください。翌日からは、適度な入浴や運動をおすすめしています。
注射した所が硬くなりました。
注射のあとに、しこりや硬さが出ることがあります。多くは時間とともにやわらかくなっていきますが、気になるときはご相談ください。
ほかのクリニックで脂肪溶解注射を受けたことがあります。
いつ、どこに、何という薬を注射したかを、診察のときにお知らせください。
注射のあと、マッサージをしてもいいですか?
当日は、注射した所を強くもんだり押したりしないでください。翌日からは、リンパの流れを助けるような軽いマッサージをおすすめしています。
顔の脂肪を減らすと、たるみませんか?
脂肪が減ったあとに、皮膚のゆとりが目立つことがあります。たるみがある方は、引き上げる治療との組み合わせを考えます。
注射のあと、すぐにお化粧はできますか?
注射した所のお化粧は、翌日からできます。注射した所以外のお化粧は、当日からできます。
二重あごが気になります。
あご下の脂肪によるものか、皮膚のたるみや骨格によるものかで、合う方法が変わります。まず診察でご相談ください。

料金表・アクセス

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〈診療時間〉
月・火・水・金 9:30~17:30 / 土曜 10:00~13:30
※受付は診察終了の30分前までです。
※営業日が祝日でも、原則営業しております。

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当日診療ご希望の際はお電話を頂ければと存じます。

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